傷跡治療 ―ケロイド・肥厚性瘢痕・瘢痕拘縮―
傷跡には「ケロイド」「瘢痕拘縮」「肥厚性瘢痕」などがあり、それぞれに症状や治療法が異なります。
治療方法
赤くみみず腫れのように腫れたり、盛り上がったり、ひきつれた状態の傷跡は、全般的に「ケロイド」と思われることが多いですが、専門的にはケロイド・肥厚性瘢痕・瘢痕拘縮といった別の症状として、それぞれ異なる方法で治療を行います。ケロイドは体質によるものが多く、胸や肩、お腹などに多くみられます。外傷によるものだけではなく、帝王切開後の縫合部分や、ピアスを開けた後、時にはニキビや毛嚢炎などの小さな傷からも発生することがあります。ケロイドに関しては内服薬、シリコンジェルシート、ステロイドの局所注射などを組み合わせて治療をおこないます。電子線治療が必要となる場合は、対象医療機関をご紹介します傷が盛り上がったり、ひきつれを伴う肥厚性瘢痕や瘢痕拘縮に対しては、傷跡をきれいに切除した後、Z形成術、W形成術といった形成外科的な皮弁形成術を行い、縫縮して皮膚のひきつれを解除する手術を行います。その後、シリコンジェルシートによる圧迫を行い、ひきつれの再発を防止したり、傷跡が目立ちにくくなる処置を行います。