各種注射
各種注射療法をご紹介いたします。
プラセンタ注射
プラセンタは英語で「胎盤」という意味です。しかし栄養剤や化粧品で「プラセンタ」と呼んでいるものは胎盤そのものではなく、胎盤から細胞分裂を促進する成長因子や他の栄養素を抽出したもののことをいいます。アミノ酸やミネラルなどが豊富に含まれているのが特徴です。
従来は、肝臓疾患の治療や更年期障害などの治療薬として使われていますが、細胞の新陳代謝を促し、細胞の増進や促進をさせる効果から、美肌や疲労回復など美容目的や健康増進のために使われるようになりました。
プラセンタの効果
血行促進作用 ・抗アレルギー作用・細胞活性化作用・肝細胞再生作用・活性酸素除去作用・ホルモン安定化作用
※注射は1週間に1回の接種が目安となります。
※ヒト胎盤由来製剤のため、プラセンタ注射を受けられた方は献血ができません。
ボトックス注射
しわ治療
ボトックスはボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種で、神経伝達物質の伝わりを弱める働きがあります。日本でも眼瞼痙攣の治療薬として厚生労働省の認可を受けており、安全性が確立しています。
本来、医療用に使われてきたボトックスですが、筋肉の動きを抑制する働きが「表情しわ」とよばれる、筋肉が収縮されることによっておこる「しわ」を目立たなくさせる効果があるということがわかり、美容の分野でも広く利用されるようになりました。
主に筋肉の収縮によってできる眉間をはじめとする表情しわの治療に適しています。
多汗症治療(ワキ・手のひら)
ボトックスは交感神経の働きを弱める作用があるため、汗腺がある皮下組織に注射をすることで、エクリン汗腺やアポクリン汗腺の活動を抑制し、汗の分泌を抑えることができます。汗をかく範囲の皮下に数十か所の注射を行うため、痛みが心配な方には麻酔テープを処方します。
※しわ治療、多汗症治療ともに、効果は注射後2~3日後からゆっくりと現れ始め、およそ3~6カ月間持続します。(個人差があります)
※針を刺した箇所が一時的に赤くなることがあります。また、治療当日は少し突っ張った感じがありますが、時間の経過とともに減少します。
※内出血を起こす可能性がありますが、時間の経過とともに吸収されます。
帯状疱疹の予防接種
帯状疱疹ワクチン
日本でも、50歳以上の人にワクチンでの帯状疱疹予防が可能になりました。
予防接種(予防目的)のため、健康保険の適応はありません。
接種を希望される方は、お電話にてご予約をお願いします。
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、小児期に水痘に罹患したことのある人が、加齢と共に免疫能力が低下したことで体の奥に潜んでいたウィルスが再活性化して発症します。「水ぼうそう」にかかったことがある人ならだれでも帯状疱疹にかかる可能性があります。
帯状疱疹の発症は、加齢に伴い増加する傾向があり、50歳を境に発症率は急激に上昇し、日本では、80歳までに約3人に1人が発症すると推定されています。
帯状疱疹の症状
帯状疱疹は、皮疹や激しい痛みを伴う場合が多く、顔面の帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎などを起こすことがあります。その他の合併症として、まれに耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などが生じることがあります。また、帯状疱疹後神経痛といって皮疹治癒後に長期にわたり「焼けるような、刺されるような」と表現される痛みが続きます。50歳以上の帯状疱疹発症者の約2割の人が、帯状疱疹後神経痛へ移行すると言われています。
帯状疱疹は予防できます
体の中の水ぼうそうウィルスに対する免疫は、通常年齢とともに弱まってきます。水ぼうそうのワクチンを接種する事で帯状疱疹の発症はおよそ半分に、また発疹後に痛みが残る人の数はおよそ3分の1になったという結果が報告されています。
帯状疱疹の痛みが軽減されるという点から見ても大きな可能性を持った予防法です。
帯状疱疹は人にうつるのか?
帯状疱疹は、他の人に帯状疱疹としてうつることはありませんが、帯状疱疹の患者さんから、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児などに、水ぼうそうとしてうつる場合があります。